Documentation/ja/usage/external.itely

   1 @c -*- coding: utf-8; mode: texinfo; documentlanguage: ja -*-
   2
   3 @ignore
   4     Translation of GIT committish: cc3b9e1430f4cc9c54da7252e504f3d274a7ea17
   5
   6     When revising a translation, copy the HEAD committish of the
   7     version that you are working on.  For details, see the Contributors'
   8     Guide, node Updating translation committishes..
   9 @end ignore
  10
  11 @c \version "2.16.0"
  12
  13 @c Translators: Yoshiki Sawada
  14 @c Translation status: post-GDP
  15
  16
  17 @node 外部プログラム
  18 @chapter 外部プログラム
  19 @translationof External programs
  20
  21 LilyPond は様々な方法で他のプログラムと連携することができます。
  22
  23 @menu
  24 * ポイント＆クリック::
  25 * テキスト エディタ サポート::
  26 * 他のフォーマットから変換する::
  27 * LilyPond 出力を他のプログラムで使用する::
  28 * 独立した include::
  29 @end menu
  30
  31 @node ポイント＆クリック
  32 @section ポイント＆クリック
  33 @translationof Point and click
  34
  35 ポイント＆クリックは PDF ドキュメントに音楽要素へのリンクを追加します。
  36
  37 @menu
  38 * ポイント＆クリックを有効にする::
  39 * 選択的なポイント＆クリック::
  40 @end menu
  41
  42 @node ポイント＆クリックを有効にする
  43 @unnumberedsubsec ポイント＆クリックを有効にする
  44 @translationof Enabling point and click
  45
  46 @cindex point and click (ポイント＆クリック)
  47
  48 ポイント＆クリックは PDF ビューアの中で表記をクリックすることで@c
  49 入力の中の表記を見つけ出すことを可能にします。@c
  50 これは楽譜の中でエラーを引き起こす入力を見つけ出すことより容易にします。
  51
  52 この機能がアクティブな場合、@c
  53 LilyPond は PDF ファイルにハイパーリンクを付け加えます。@c
  54 これらのハイパーリンクは Web ブラウザに送られ、@c
  55 Web ブラウザはカーソルを持つテキスト エディタを適切な位置に開きます。
  56
  57 この一連の動作を有効にするには、@c
  58 PDF ビューアが LilyPond で提供される @file{lilypond-invoke-editor}
  59 スクリプトを使ってハイパーリンクを追うように設定変更する必要があります。
  60
  61 UNIX の Xpdf では、@c
  62 @file{xpdfrc}@footnote{UNIXでは、このファイルは @file{/etc/xpdfrc} か@c
  63 ホーム ディレクトリの中の @file{.xpdfrc} としてのどちらかです。}
  64 の中に以下の記述が必要です:
  65
  66 以下の記述が @file{xpdfrc} の中に存在している必要があります。
  67 UNIX において、このファイルは @file{/etc/xpdfrc} の中または
  68 @file{$HOME/.xpdfrc} として存在します。
  69
  70 @example
  71 urlCommand     "lilypond-invoke-editor %s"
  72 @end example
  73
  74 プログラム @file{lilypond-invoke-editor} は小さな支援プログラムです。@c
  75 これは特別な @code{textedit} URI に対してエディタを呼び出し、@c
  76 それ以外に対しては Web ブラウザを呼び出します。@c
  77 このプログラムは環境変数 @code{EDITOR} を調べて、@c
  78 以下のパターンに動作します:
  79
  80 @table @code
  81 @item emacs
  82   このプログラムは以下を呼び出します
  83 @example
  84 emacsclient --no-wait +@var{line}:@var{column} @var{file}
  85 @end example
  86 @item gvim
  87   このプログラムは以下を呼び出します
  88 @example
  89 gvim --remote +:@var{line}:norm@var{column} @var{file}
  90 @end example
  91 @item nedit
  92   このプログラムは以下を呼び出します
  93 @example
  94   nc -noask +@var{line} @var{file}'
  95 @end example
  96 @end table
  97
  98 環境変数 @code{LYEDITOR} はこの動作をオーバライドするために使用されます。@c
  99 これにはエディタを起動するためのコマンド ラインを保持し、@c
 100 @code{%(column)s}, @code{%(line)s} は@c
 101 それぞれファイル、列、行に置き換えられます。
 102 以下の @code{LYEDITOR} 設定は標準の emacsclient 呼び出しと等価です。
 103
 104 @example
 105 emacsclient --no-wait +%(line)s:%(column)s %(file)s
 106 @end example
 107
 108
 109 @cindex file size, output (出力のファイル サイズ)
 110
 111 ポイント＆クリックのリンクは出力ファイルを肥大化させます。@c
 112 PDF ファイルと PS ファイルのサイズを小さくするには、@c
 113 @file{.ly} ファイルの中に以下を記述してポイント＆クリックを OFF にします:
 114
 115 @example
 116 \pointAndClickOff
 117 @end example
 118
 119 @noindent
 120 以下を用いて、ポイント＆クリックを明示的に ON にすることができます:
 121
 122 @example
 123 \pointAndClickOn
 124 @end example
 125
 126 @file{.ly} ファイルの中でポイント＆クリックを OFF にする代わりに@c
 127 コマンド ライン オプションで OFF にすることができます:
 128
 129 @example
 130 lilypond -dno-point-and-click file.ly
 131 @end example
 132
 133 @warning{配布する LilyPond ファイルでは常にポイント＆クリックを OFF にして、@c
 134 .pdf ファイルにあなたのコンピュータの Path 情報が含まれないようにすべきです。@c
 135 配布する .pdf ファイルに Path 情報が含まれていると@c
 136 セキュリティ リスクとなります。}
 137
 138 @c ここから L47
 139 @node 選択的なポイント＆クリック
 140 @unnumberedsubsec 選択的なポイント＆クリック
 141
 142 インタラクティブなアプリケーションでは、@c
 143 ある特定のポイント＆クリック要素だけを含むことが望ましい場合もあります。@c
 144 例えば、誰かがある特定の音符から演奏を開始できるアプリケーションを作りたいと@c
 145 思った場合、@c
 146 音符をクリックした場合にその音符の上にある臨時記号やスラーの@c
 147 ポイント＆クリックが開いてしまったのでは不便です。
 148
 149 どのイベントをポイント＆クリックに含めるか指定することで、これを制御できます:
 150
 151 @itemize
 152 @item
 153 @file{.ly} ファイルにハード コードする:
 154
 155 @example
 156 \pointAndClickTypes #'note-event
 157 \relative c' @{
 158   c2\f( f)
 159 @}
 160 @end example
 161
 162 あるいは
 163
 164 @example
 165 #(ly:set-option 'point-and-click 'note-event)
 166 \relative c' @{
 167   c2\f( f)
 168 @}
 169 @end example
 170
 171 @item
 172 コマンド ラインで指定する:
 173
 174 @example
 175 lilypond -dpoint-and-click=note-event   example.ly
 176 @end example
 177
 178 @end itemize
 179
 180 複数のイベントを含めることができます:
 181
 182 @itemize
 183 @item
 184 @file{.ly} ファイルにハード コードする:
 185
 186 @example
 187 \pointAndClickTypes #'(note-event dynamic-event)
 188 \relative c' @{
 189   c2\f( f)
 190 @}
 191 @end example
 192
 193 あるいは
 194
 195 @example
 196 #(ly:set-option 'point-and-click '(note-event dynamic-event))
 197 \relative c' @{
 198   c2\f( f)
 199 @}
 200 @end example
 201
 202 @item
 203 コマンド ラインで指定する:
 204
 205 @smallexample
 206 lilypond \
 207   -e"(ly:set-option 'point-and-click '(note-event dynamic-event))" \
 208   example.ly
 209 @end smallexample
 210
 211 @end itemize
 212
 213
 214 @node テキスト エディタ サポート
 215 @section テキスト エディタ サポート
 216 @translationof Text editor support
 217
 218 @cindex editors (エディタ)
 219 @cindex vim
 220 @cindex emacs
 221 @cindex modes, editor (エディタのモード)
 222 @cindex syntax coloring (カラーリング構文)
 223 @cindex coloring, syntax (カラーリング構文)
 224
 225 いくつかのテキスト エディタの LilyPond サポート機能があります。
 226
 227 @menu
 228 * Emacs モード::
 229 * Vim モード::
 230 * その他のエディタ::
 231 @end menu
 232
 233 @node Emacs モード
 234 @unnumberedsubsec Emacs モード
 235 @translationof Emacs mode
 236
 237 Emacs は @file{lilypond-mode} を持ちます。@c
 238 これはキーワード自動補完、インデント挿入、LilyPond 特有の括弧一致、@c
 239 構文カラーリング、コンパイルへのショートカット、@c
 240 それに Info を用いての LilyPond マニュアル参照といった機能を持ちます。@c
 241 @file{lilypond-mode} があなたのプラットフォームにインストールされて@c
 242 いないのであれば、以下を参照してください。
 243
 244 楽譜を記述して、LilyPond を実行するための Emacs モードは
 245 @file{elisp} ディレクトリの中にあるソース アーカイブに保持されています。@c
 246 @command{make install} を実行して、@c
 247 これを @var{elispdir} にインストールします。@c
 248 ファイル @file{lilypond-init.el} を @var{load-path}@file{/sites-start.d/} に@c
 249 配置するか、@file{~/.emacs} または @file{~/.emacs.el} に追記する必要があります。
 250
 251 @file{~/.emacs} に以下の行を追記 (あるいは修正) して、@c
 252 ソース パス (例えば @file{~/site-lisp/) を @var{load-path} に@c
 253 追加した方が良いかもしれません。
 254
 255 @c any reason we do not advise:  (push "~/site-lisp" load-path)
 256 @example
 257 (setq load-path (append (list (expand-file-name "~/site-lisp")) load-path))
 258 @end example
 259
 260
 261 @node Vim モード
 262 @unnumberedsubsec Vim モード
 263 @translationof Vim mode
 264
 265 @uref{http://@/www@/.vim@/.org,Vim} のために
 266 LilyPond 用のファイルタイプ プラグイン、インデント モード、@c
 267 それに構文ハイライト モードが用意されています。@c
 268 これらの機能をすべて有効にするには、@c
 269 @file{$HOME/.vimrc} が以下の 3 行を順序に従って保持するよう追記
 270 (あるいは修正) します:
 271
 272 @example
 273 filetype off
 274 set runtimepath+=/usr/local/share/lilypond/current/vim/
 275 filetype on
 276 @end example
 277
 278 @noindent
 279 LilyPond が @file{/usr/local} にインストールされていない場合は@c
 280 パスを適切に変更してください。@c
 281 このトピックは @rlearning{その他の情報源} で議論されています。
 282
 283
 284 @node その他のエディタ
 285 @unnumberedsubsec その他のエディタ
 286 @translationof Other editors
 287
 288 他にも LilyPond をサポートするエディタ
 289 (テキスト ベースとグラフィカル ベースの両方) がありますが、@c
 290 それらの特殊な設定ファイルは LilyPond では配布されません。@c
 291 更なる情報はそれらのエディタのドキュメントを参照してください。@c
 292 LilyPond をサポートするエディタは
 293 @rweb{より簡単な編集手段} でリストアップされています。
 294
 295
 296 @node 他のフォーマットから変換する
 297 @section 他のフォーマットから変換する
 298 @translationof Converting from other formats
 299
 300 楽譜の記述を他のフォーマットからインポートするもできます。@c
 301 この章では、配布プログラムに含まれるインポート ツールについて説明します。
 302 LilyPond 入力を作り出すツールは他にもあります。@c
 303 例えば GUI シーケンスと XML コンバータです。@c
 304 詳細は @uref{http://@/lilypond@/.org,website} を参照してください。
 305
 306 上で述べたツールは @command{lilypond} とは別のプログラムであり、@c
 307 コマンド ラインで実行します。@c
 308 詳細は @ref{コマンド ラインの使用方法} を参照してください。@c
 309 あなたが MacOS 10.3 や 10.4 を使っていて、@c
 310 これらのスクリプト (例えば @code{convert-ly}) を実行する際に問題が@c
 311 発生した場合は、@rweb{MacOS X} を参照してください。
 312
 313
 314 @knownissues
 315 残念なことに我々にはこれらのプログラムを維持していくだけの余力はありません。@c
 316 @qq{これからの課題} になっていると考えてください。@c
 317 パッチは適用されていますが、バグ レポートはほとんど解決されていません。
 318
 319 @menu
 320 * midi2ly を呼び出す::            MIDI をインポートする
 321 * musicxml2ly を呼び出す::        MusicXML をインポートする
 322 * abc2ly を呼び出す::             ABC をインポートする
 323 * etf2ly を呼び出す::             Finale をインポートする
 324 * その他のフォーマット::
 325 @end menu
 326
 327
 328 @node midi2ly を呼び出す
 329 @subsection @command{midi2ly} を呼び出す
 330 @translationof Invoking @command{midi2ly}
 331
 332 @cindex MIDI
 333
 334 @command{midi2ly} は Type@tie{}1 MIDI ファイルを
 335 LilyPond ソース ファイルに変換します。
 336
 337 MIDI (Music Instrument Digital Interface) は電子楽器の標準です:
 338 これはケーブル、シリアル プロトコル、それにファイル フォーマットを指定します。@c
 339 MIDI ファイル フォーマットは音楽を他のプログラムにエクスポートするための@c
 340 デファクトスタンダードなフォーマットです。@c
 341 そのため、MIDI ファイルを扱う機能を持つことは、@c
 342 独自フォーマットを MIDI に変換できるプログラムのファイルを@c
 343 インポートする際に有用です。
 344
 345 @command{midi2ly} はトラックを @rinternals{Staff} コンテキストに変換し、@c
 346 チャネルを @rinternals{Voice} コンテキストに変換します。@c
 347 ピッチには相対モードが使用され、演奏時間は必要がある場合にだけ記述されます。
 348
 349 デジタル キーボードを使って MIDI ファイルを録音し、@c
 350 それを @file{.ly} ファイルに変換することが可能です。@c
 351 しかしながら、人間の演奏者のリズムは LilyPond コンバータにかけられる
 352 MIDI を作り出せるほど正確ではありません。@c
 353 量子化オプション (@option{-s} と @option{-d} オプション) を指定して
 354 @command{midi2ly} を呼び出すと、リズムの誤りを訂正しようとしますが、@c
 355 十分機能するとは言えません。@c
 356 このため、人間の演奏で生成された MIDI ファイルを @command{midi2ly} で@c
 357 変換することはお勧めできません。
 358
 359
 360 @command{midi2ly} は以下のようにコマンド ラインから呼び出します:
 361 @example
 362 midi2ly [@var{option}]@dots{} @var{midi-file}
 363 @end example
 364
 365 @q{コマンド ライン} とは、OS のコマンド ラインを意味しているということに@c
 366 注意してください。@c
 367 このことについての更なる情報は @ref{他のフォーマットから変換する}
 368 を参照してください。
 369
 370 @command{midi2ly} には以下のオプションがあります。
 371
 372 @table @code
 373 @item -a, --absolute-pitches
 374 絶対ピッチで出力します。
 375
 376 @item -d, --duration-quant=@var{DUR}
 377 音符の演奏時間を @var{DUR} で量子化します。
 378
 379 @item -e, --explicit-durations
 380 すべての音符の演奏時間を出力します。
 381
 382 @item -h,--help
 383 使用方法の要約を表示します。
 384
 385 @item -k, --key=@var{acc}[:@var{minor}]
 386 デフォルトの調をセットします。@c
 387 @math{@var{acc} > 0} はシャープの数をセットし、@c
 388 @math{@var{acc} < 0} はフラットの数をセットします。@c
 389 短調は @code{:1} で指定します。
 390
 391 @item -o, --output=@var{file}
 392 @var{file} に出力します。
 393
 394 @item -s, --start-quant=@var{DUR}
 395 音符の始まりを @var{DUR} で量子化します。
 396
 397 @item -t, --allow-tuplet=@var{DUR}*@var{NUM}/@var{DEN}
 398 連符の演奏時間 @var{DUR}*@var{NUM}/@var{DEN} を許可します。
 399
 400 @item -v, --verbose
 401 Verbose モード (ログ等が詳細) で実行します。
 402
 403 @item -V, --version
 404 バージョン番号を表示します。
 405
 406 @item -w, --warranty
 407 保証と著作権を表示します。
 408
 409 @item -x, --text-lyrics
 410 すべてのテキストを歌詞として扱います。
 411 @end table
 412
 413
 414 @knownissues
 415
 416 アルペジオでの音符のオーバラップは正しく変換されません。@c
 417 最初の音符は読み込まれますが、他の音符は無視されます。@c
 418 すべての音符を同時に開始させ、同じ演奏にして、@c
 419 フレーズ記号かペダル指示記号を追加してください。
 420
 421
 422 @node musicxml2ly を呼び出す
 423 @subsection @code{musicxml2ly} を呼び出す
 424 @translationof Invoking @code{musicxml2ly}
 425
 426 @cindex MusicXML
 427
 428 @uref{http://@/www.@/musicxml@/.org/,MusicXML} は音楽記譜を表すための
 429 XML の派生語です。
 430
 431 @command{musicxml2ly} は Part-wise (時間軸優先ではなくパート優先の) MusicXML
 432 から、音符、アーティキュレーション、楽譜構造、歌詞等を抽出し、@c
 433 それらを @file{.ly} ファイルに記述します。@c
 434
 435 このプログラムはコマンド ラインから以下のように呼び出します:
 436 @example
 437 musicxml2ly [@var{option}]@dots{} @var{xml-file}
 438 @end example
 439
 440 @q{コマンド ライン} とは、OS のコマンド ラインを意味しているということに@c
 441 注意してください。@c
 442 このことについての更なる情報は @ref{他のフォーマットから変換する}
 443 を参照してください。
 444
 445 ファイル名に @file{-} を指定すると、@c
 446 @command{musicxml2ly} はコマンド ラインから入力を受け付けます。
 447
 448 @command{musicxml2ly} には以下のオプションがあります。
 449
 450 @table @code
 451 @item -a, --absolute
 452 絶対ピッチで出力します。
 453
 454 @item -h,--help
 455 使用方法の要約を表示します。
 456
 457 @item -l, --language=LANG
 458 ピッチ名に LANG を使用します。@c
 459 例えば、ピッチ名にドイツ語を使用するには 'deutsch' を指定します。
 460
 461 @item --loglevel=@var{loglevel}
 462 出力の饒舌さを @var{loglevel} にセットします。@c
 463 取り得る値は @code{NONE}, @code{ERROR}, @code{WARNING},
 464 @code{PROGRESS} (デフォルト), それに @code{DEBUG} です。
 465
 466 @item --lxml
 467 XML 解析に lxml.etree Python パッケージを使用します。@c
 468 これはより少ないメモリと CPU 時間で実行されます。
 469
 470 @item -m, --midi
 471 MIDI ブロックを有効にします。
 472
 473 @item -nd --no-articulation-directions
 474 アーティキュレーションや強弱等の指示 (@code{^}, @code{_} あるいは @code{-})
 475 を変換しません。
 476
 477 @item --no-beaming
 478 連桁情報を変換せず、LilyPond の自動連桁機能を使用します。
 479
 480 @item -o,--output=@var{file}
 481 出力ファイル名を @var{file} とします。@c
 482 @var{file} に @file{-} を指定すると、出力は stdout に表示されます。@c
 483 指定が無い場合、出力は @var{xml-file}@file{.ly} となります。
 484
 485 @item -r,--relative
 486 ピッチを相対モードに変換します。(デフォルト)
 487
 488 @item -v,--verbose
 489 Verbose モード (ログ等が詳細) で実行します。
 490
 491 @item --version
 492 バージョン情報を表示します。
 493
 494 @item -z,--compressed
 495 入力ファイルが ZIP で圧縮された MusicXML ファイルであることを示します。
 496 @end table
 497
 498
 499 @node abc2ly を呼び出す
 500 @subsection @code{abc2ly} を呼び出す
 501 @translationof Invoking @code{abc2ly}
 502
 503 @warning{このプログラムはサポートされていません。@c
 504 LilyPond 将来のバージョンからは削除される可能性があります。}
 505
 506 @cindex ABC
 507
 508 ABC は ASCII ベースの非常にシンプルなフォーマットです。@c
 509 このファイル形式について ABC のサイトで説明されています:
 510
 511 @quotation
 512 @uref{http://@/www@/.walshaw@/.plus@/.com/@/abc/@/learn@/.html}.
 513 @end quotation
 514
 515 @command{abc2ly} は ABC から LilyPond に変換を行います。@c
 516 以下のように呼び出します:
 517
 518 @example
 519 abc2ly [@var{option}]@dots{} @var{abc-file}
 520 @end example
 521
 522 @command{abc2ly} には以下のオプションがあります。
 523
 524 @table @code
 525 @item -b,--beams=None
 526 ABC の連桁情報を保持します。
 527
 528 @item -h,--help
 529 このオプション一覧を表示します。
 530
 531 @item -o,--output=@var{file}
 532 出力ファイル名を @var{file} とします。
 533
 534 @item -s,--strict
 535 @c 未訳
 536 be strict about success
 537
 538 @item --version
 539 バージョン情報を表示します。
 540 @end table
 541
 542 LilyPond コードを ABC ソース ファイルに付け加えるための簡単な機能があります。@c
 543 以下のように記述した場合:
 544
 545 @example
 546 %%LY voices \set autoBeaming = ##f
 547 @end example
 548
 549 キーワード @q{voices} の後に続くテキストが
 550 LilyPond 出力ファイルのカレントのボイスに挿入されます。
 551
 552 同様に、
 553
 554 @example
 555 %%LY slyrics more words
 556 @end example
 557
 558 これは、キーワード @q{slyrics} の後に続くテキストを@c
 559 歌詞のカレント行に挿入します。
 560
 561
 562 @knownissues
 563
 564 ABC の標準はあくまでも @q{標準} でしかありません。@c
 565 機能拡張 (例えば、多声音楽) のために、異なる書式があります。
 566
 567 1 つのファイルに複数の旋律を持つものは変換できません。
 568
 569 ABC は行の先頭で単語と音符との同期をとりますが、@c
 570 @command{abc2ly} は同期をとりません。
 571
 572 @command{abc2ly} は ABC の連桁を無視します。
 573
 574
 575 @node etf2ly を呼び出す
 576 @subsection @command{etf2ly} を呼び出す
 577 @translationof Invoking @command{etf2ly}
 578
 579 @warning{このプログラムはサポートされていません。@c
 580 LilyPond 将来のバージョンからは削除される可能性があります。}
 581
 582 @c not yet
 583 @cindex ETF
 584 @cindex enigma
 585 @cindex Finale
 586 @cindex Coda Technology
 587
 588 ETF (Enigma Transport Format) is a format used by Coda Music
 589 Technology's Finale product.  @command{etf2ly} will convert part of an ETF
 590 file to a ready-to-use LilyPond file.
 591
 592 It is invoked from the command-line as follows.
 593
 594 @example
 595 etf2ly [@var{option}]@dots{} @var{etf-file}
 596 @end example
 597
 598 Note that by @q{command-line}, we mean the command line of the
 599 operating system.  See @ref{Converting from other formats}, for
 600 more information about this.
 601
 602 The following options are supported by @command{etf2ly}:
 603
 604 @table @code
 605 @item -h,--help
 606 this help
 607 @item -o,--output=@var{FILE}
 608 set output filename to @var{FILE}
 609 @item --version
 610 version information
 611 @end table
 612
 613
 614 @knownissues
 615
 616 The list of articulation scripts is incomplete.  Empty measures
 617 confuse @command{etf2ly}.  Sequences of grace notes are ended improperly.
 618
 619
 620 @node その他のフォーマット
 621 @subsection その他のフォーマット
 622 @translationof Other formats
 623
 624 @cindex External programs, generating LilyPond files (LilyPond ファイルを生成する外部プログラム)
 625
 626 LilyPond 自体は他のフォーマットを一切サポートしませんが、@c
 627 外部ツールで LilyPond ファイルを生成することができます。@c
 628 それらのツールは @rweb{より簡単な編集手段} でリストアップされています。
 629
 630
 631 @node LilyPond 出力を他のプログラムで使用する
 632 @section LilyPond 出力を他のプログラムで使用する
 633 @translationof LilyPond output in other programs
 634
 635 このセクションでは、@command{lilypond-book} を用いた自動手法ではない、@c
 636 テキストと楽譜を統合する手法を示します。
 637
 638 @menu
 639 * 大きな楽譜から多くの引用を行う::
 640 * LilyPond 出力を OpenOffice.org に挿入する::
 641 * LilyPond 出力を他のプログラムに挿入する::
 642 @end menu
 643
 644 @node 大きな楽譜から多くの引用を行う
 645 @unnumberedsubsec 大きな楽譜から多くの引用を行う
 646 @translationof Many quotes from a large score
 647
 648 大きな楽譜から多くの断片を引用する必要がある場合、@c
 649 システムをクリップする機能を使うことができます。@c
 650 @c @ruser{音楽の断片を抽出する}
 651 @ruser{Extracting fragments of music} を参照してください。
 652
 653 @node LilyPond 出力を OpenOffice.org に挿入する
 654 @unnumberedsubsec LilyPond 出力を OpenOffice.org に挿入する
 655 @translationof Inserting LilyPond output into OpenOffice.org
 656
 657 @cindex OpenOffice.org
 658
 659 @uref{http://@/ooolilypond@/.sourceforge@/.net@/,OOoLilyPond} を用いて
 660 LilyPond 記譜を OpenOffice.org に付け加えることができます。
 661
 662
 663 @node LilyPond 出力を他のプログラムに挿入する
 664 @unnumberedsubsec LilyPond 出力を他のプログラムに挿入する
 665 @translationof Inserting LilyPond output into other programs
 666
 667 LilyPond 出力を他のプログラムに挿入するには、@c
 668 @code{lilypond-book} ではなく、@code{lilypond} を使用します。@c
 669 それぞれの例を個々に作成してドキュメントに付け加えます。@c
 670 大抵のプログラムに @file{PNG}, @file{EPS}, あるいは @file{PDF} フォーマットの
 671 LilyPond 出力を挿入することができます。
 672
 673 LilyPond 楽譜の周りの空白を減らすには、以下のオプションを使用します:
 674 the following options
 675
 676 @example
 677 \paper@{
 678   indent=0\mm
 679   line-width=120\mm
 680   oddFooterMarkup=##f
 681   oddHeaderMarkup=##f
 682   bookTitleMarkup = ##f
 683   scoreTitleMarkup = ##f
 684 @}
 685
 686 @{ c1 @}
 687 @end example
 688
 689 有用な画像ファイルを作り出すには、以下のようにします:
 690
 691 @example
 692 EPS
 693
 694 lilypond -dbackend=eps -dno-gs-load-fonts -dinclude-eps-fonts myfile.ly
 695
 696 PNG
 697
 698 lilypond -dbackend=eps -dno-gs-load-fonts -dinclude-eps-fonts --png myfile.ly
 699
 700 透過 PNG
 701
 702 lilypond -dbackend=eps -dno-gs-load-fonts -dinclude-eps-fonts \
 703   -dpixmap-format=pngalpha --png myfile.ly
 704 @end example
 705
 706
 707 @node 独立した include
 708 @section 独立した @code{include}
 709 @translationof Independent @code{include}s
 710
 711 共有可能な大きな (そして有用な！) コードを記述している人がいます。@c
 712 これらのコードは独自のやり方で LilyPond を include してい場合があります。@c
 713 include が行われない場合、include されるファイルをダウンロードして@c
 714 手動でそれらを include する必要があります。
 715
 716
 717 @menu
 718 * MIDI アーティキュレーション::
 719 @end menu
 720
 721
 722 @node MIDI アーティキュレーション
 723 @subsection MIDI アーティキュレーション
 724 @translationof MIDI articulation
 725
 726 LilyPond は @qq{校閲} のために MIDI 出力を作り出すことができます。@c
 727 しかしながら MIDI に出力されるのは、強弱記号、明示的なテンポ記号、@c
 728 音符と演奏時間だけです。
 729
 730 @emph{アーティキュレーション} プロジェクトは、@c
 731 楽譜の情報をより多く MIDI に組み込もうとしている試みの 1 つです。@c
 732 音符に @q{アーティキュレーション} を加えるため、@c
 733 スラーの付いていない音符を縮めます。@c
 734 縮める長さは音符に付いているアーティキュレーション記号に基づいてが決まります:
 735 例えば、スタッカートは音価を半分にし、@c
 736 テヌートは音符を演奏時間いっぱい鳴らします。@c
 737 さらに、このスクリプトはトリルとターンを理解し、@c
 738 モルデントなど他の装飾を理解するよう拡張することができます。
 739
 740 @example
 741 @uref{http://@/www@/.nicta@/.com@/.au/@/people/@/chubbp/@/articulate}
 742 @end example
 743
 744 @knownissues
 745
 746 この機能は理解できるものにしか効果を持ちません:
 747 (音符のプロパティの代わりの) テキスト マークアップは無視されます。