1 @c -*- coding: utf-8; mode: texinfo; documentlanguage: ja -*-
4 Translation of GIT committish: 5fb3f8cf17ce7b57d22584429d736f188e4827d7
6 When revising a translation, copy the HEAD committish of the
7 version that you are working on. For details, see the Contributors'
8 Guide, node Updating translation committishes..
13 @c Translators: Tomohiro Tatejima, Yoshiki Sawada
14 @c Translation status: post-GDP
19 @translationof External programs
21 LilyPond は様々な方法で他のプログラムと連携することができます。
27 * LilyPond 出力を他のプログラムで使用する::
33 @translationof Point and click
35 @cindex point and click (ポイント&クリック)
37 ポイント&クリックは PDF ビューアの中で表記をクリックすることで@c
38 入力の中の表記を見つけ出すことを可能にします。@c
39 これは楽譜の中でエラーを引き起こす入力を見つけ出すことをより容易にします。
42 * ポイント&クリックのためにシステムを設定する::
48 @node ポイント&クリックのためにシステムを設定する
50 @translationof Configuring the system for point and click
53 LilyPond は PDF ファイルや SVG ファイルにハイパーリンクを付け加えます。@c
54 これらのハイパーリンクは @q{URI ヘルパー}や Web ブラウザに送られ、@c
55 テキスト エディタを開きカーソルを適切な位置に置きます。
58 PDF ビューアが LilyPond で提供される @file{lilypond-invoke-editor}
59 スクリプトを使ってハイパーリンクを追うように設定変更する必要があります。
61 プログラム @file{lilypond-invoke-editor} は小さな支援プログラムです。@c
62 これは特別な @code{textedit} URI に対してエディタを呼び出し、@c
63 それ以外に対しては Web ブラウザを呼び出します。@c
64 このプログラムは環境変数 @code{EDITOR} を調べて、@c
71 emacsclient --no-wait +@var{line}:@var{column} @var{file}
76 gvim --remote +:@var{line}:norm@var{column} @var{file}
82 nc -noask +@var{line} @var{file}'
86 環境変数 @code{LYEDITOR} はこの動作をオーバライドするために使用されます。@c
87 これにはエディタを起動するためのコマンド ラインを保持し、@c
88 @code{%(column)s}, @code{%(line)s} は@c
89 それぞれファイル、列、行に置き換えられます。
90 以下の @code{LYEDITOR} 設定は標準の emacsclient 呼び出しと等価です。
93 emacsclient --no-wait +%(line)s:%(column)s %(file)s
97 * ポイント&クリックに Xpdf を使用する::
98 * ポイント&クリックに GNOME 2 を使用する::
99 * ポイント&クリックに GNOME 3 を使用する::
104 @node ポイント&クリックに Xpdf を使用する
105 @unnumberedsubsubsec Xpdf を使用する
106 @translationof Using Xpdf for point and click
110 UNIX で Xpdf を使用するには、@file{xpdfrc} に以下の記述が存在している必要が@c
111 あります。UNIX では、このファイルは @file{/etc/xpdfrc} あるいは
112 @file{$HOME/.xpdfrc} として存在します。
115 urlCommand "lilypond-invoke-editor %s"
118 Ubuntu を使用している場合、システムにインストールされている Xpdf は全ての
119 PDF ファイルでクラッシュを引き起こすかもしれません: この状態は数年間@c
120 続いており、ライブラリの不一致が原因です。代わりに、Debian から現在の@c
121 バージョンの @samp{xpdf} と対応する @samp{libpoppler} パッケージを@c
122 インストールすると良いでしょう。これで動作が確認できたら、@c
123 Ubuntu がクラッシュするパッケージの@q{アップデート}で上書きしないように、
126 sudo apt-mark hold xpdf
133 @node ポイント&クリックに GNOME 2 を使用する
134 @unnumberedsubsubsec GNOME 2 を使用する
135 @translationof Using GNOME 2 for point and click
137 (PDF ビューアが統合されている) GNOME 2 を使用するには、@samp{textedit:} URI
138 をシステムに登録するために、以下のコマンドを実行します:
141 gconftool-2 -t string -s /desktop/gnome/url-handlers/textedit/command "lilypond-invoke-editor %s"
142 gconftool-2 -s /desktop/gnome/url-handlers/textedit/needs_terminal false -t bool
143 gconftool-2 -t bool -s /desktop/gnome/url-handlers/textedit/enabled true
149 gnome-open textedit:///etc/issue:1:0:0
153 とすることで、ファイルを開くために @file{lilypond-invoke-editor} が実行される@c
157 @node ポイント&クリックに GNOME 3 を使用する
158 @unnumberedsubsubsec GNOME 3 を使用する
159 @translationof Using GNOME 3 for point and click
161 GNOME 3 では、URI は @q{gconf} ではなく @q{gvfs} レイヤによって処理されます。
162 @file{/tmp} などのローカル ディレクトリに、@file{lilypond-invoke-editor.desktop}
163 という名前で、以下の内容を持つファイルを作成してください:
168 Name=lilypond-invoke-editor
169 GenericName=Textedit URI handler
170 Comment=URI handler for textedit:
171 Exec=lilypond-invoke-editor %u
174 MimeType=x-scheme-handler/textedit;
180 xdg-desktop-menu install ./lilypond-invoke-editor.desktop
181 xdg-mime default lilypond-invoke-editor.desktop x-scheme-handler/textedit
187 gnome-open textedit:///etc/issue:1:0:0
190 とすることで、ファイルを開くために @file{lilypond-invoke-editor} が実行される@c
194 @node Evince のための追加の設定
195 @unnumberedsubsubsec Evince のための追加の設定
196 @translationof Extra configuration for Evince
200 @code{gnome-open} は動作するが、Evince が権限が無いという理由で@c
201 ポイント&クリックを拒否する場合、Evince が実行できるアクションを規定する
202 Apparmor プロファイルを変更する必要があるかもしれません。
204 Ubuntu を使用している場合、@file{/etc/apparmor.d/local/usr.bin.evince}
209 /usr/local/bin/lilypond-invoke-editor Cx -> sanitized_helper,
216 sudo apparmor_parser -r -T -W /etc/apparmor.d/usr.bin.evince
220 を実行することで、Evince がポイント&クリックのリンクを開くことができるように@c
221 なるはずです。他のビューアでも同じような設定が有効であるかもしれません。
224 @node ポイント&クリックを有効にする
225 @unnumberedsubsec ポイント&クリックを有効にする
226 @translationof Enabling point and click
228 @cindex file size, output (出力のファイル サイズ)
230 ポイント&クリックの機能は PDF あるいは SVG ファイルを生成する時に@c
233 ポイント&クリックのリンクは出力ファイルを肥大化させます。@c
234 これらのファイル (と PS ファイル) のサイズを小さくするには、@c
235 @file{.ly} ファイルの中に以下を記述してポイント&クリックを OFF にします:
242 以下を用いて、ポイント&クリックを明示的に ON にすることができます:
248 @file{.ly} ファイルの中でポイント&クリックを OFF にする代わりに@c
249 コマンド ライン オプションで OFF にすることができます:
252 lilypond -dno-point-and-click file.ly
255 @warning{配布する LilyPond ファイルでは常にポイント&クリックを OFF にして、@c
256 PDF ファイルにあなたのコンピュータの Path 情報が含まれないようにすべきです。@c
257 配布する .pdf ファイルに Path 情報が含まれていると@c
261 @unnumberedsubsec 選択的なポイント&クリック
262 @translationof Selective point-and-click
264 インタラクティブなアプリケーションでは、@c
265 ある特定のポイント&クリック要素だけを含むことが望ましい場合もあります。@c
266 例えば、誰かがある特定の音符から演奏を開始できるアプリケーションを作りたいと@c
268 音符をクリックした場合にその音符の上にある臨時記号やスラーの@c
269 ポイント&クリックが開いてしまったのでは不便です。
271 どのイベントをポイント&クリックに含めるか指定することで、これを制御できます:
275 @file{.ly} ファイルにハード コードする:
278 \pointAndClickTypes #'note-event
287 #(ly:set-option 'point-and-click 'note-event)
297 lilypond -dpoint-and-click=note-event example.ly
306 @file{.ly} ファイルにハード コードする:
309 \pointAndClickTypes #'(note-event dynamic-event)
318 #(ly:set-option 'point-and-click '(note-event dynamic-event))
329 -e"(ly:set-option 'point-and-click '(note-event dynamic-event))" \
337 @section テキスト エディタ サポート
338 @translationof Text editor support
340 @cindex editors (エディタ)
343 @cindex modes, editor (エディタのモード)
344 @cindex syntax coloring (カラーリング構文)
345 @cindex coloring, syntax (カラーリング構文)
347 いくつかのテキスト エディタの LilyPond サポート機能があります。
356 @unnumberedsubsec Emacs モード
357 @translationof Emacs mode
359 Emacs は @file{lilypond-mode} を持ちます。@c
360 これはキーワード自動補完、インデント挿入、LilyPond 特有の括弧一致、@c
361 構文カラーリング、コンパイルへのショートカット、@c
362 それに Info を用いての LilyPond マニュアル参照といった機能を持ちます。@c
363 @file{lilypond-mode} があなたのプラットフォームにインストールされて@c
364 いないのであれば、以下を参照してください。
366 楽譜を記述して、LilyPond を実行するための Emacs モードは
367 @file{elisp} ディレクトリの中にあるソース アーカイブに保持されています。@c
368 @command{make install} を実行して、@c
369 これを @var{elispdir} にインストールします。@c
370 ファイル @file{lilypond-init.el} を @var{load-path}@file{/sites-start.d/} に@c
371 配置するか、@file{~/.emacs} または @file{~/.emacs.el} に追記する必要があります。
373 @file{~/.emacs} に以下の行を追記 (あるいは修正) して、@c
374 ソース パス (例えば @file{~/site-lisp/}) を @var{load-path} に@c
377 @c any reason we do not advise: (push "~/site-lisp" load-path)
379 (setq load-path (append (list (expand-file-name "~/site-lisp")) load-path))
384 @unnumberedsubsec Vim モード
385 @translationof Vim mode
387 @uref{http://@/www@/.vim@/.org,Vim} のために
388 LilyPond 用のファイルタイプ プラグイン、インデント モード、@c
389 それに構文ハイライト モードが用意されています。@c
391 @file{$HOME/.vimrc} が以下の 3 行を順序に従って保持するよう追記
396 set runtimepath+=/usr/local/share/lilypond/current/vim/
402 LilyPond が @file{/usr/local} にインストールされていない場合は@c
404 このトピックは @rlearning{その他の情報源} で議論されています。
408 @unnumberedsubsec その他のエディタ
409 @translationof Other editors
411 他にも LilyPond をサポートするエディタ
412 (テキスト ベースとグラフィカル ベースの両方) がありますが、@c
413 それらの特殊な設定ファイルは LilyPond では配布されません。@c
414 更なる情報はそれらのエディタのドキュメントを参照してください。@c
415 LilyPond をサポートするエディタは
416 @rweb{より簡単な編集手段} でリストアップされています。
420 @section 他のフォーマットから変換する
421 @translationof Converting from other formats
423 楽譜の記述を他のフォーマットからインポートするもできます。@c
424 この章では、配布プログラムに含まれるインポート ツールについて説明します。
425 LilyPond 入力を作り出すツールは他にもあります。@c
426 例えば GUI シーケンスと XML コンバータです。@c
427 詳細は @uref{http://@/lilypond@/.org,website} を参照してください。
429 上で述べたツールは @command{lilypond} とは別のプログラムであり、@c
431 詳細は @ref{コマンド ラインの使用方法} を参照してください。@c
432 あなたが MacOS 10.3 や 10.4 を使っていて、@c
433 これらのスクリプト (例えば @code{convert-ly}) を実行する際に問題が@c
434 発生した場合は、@rweb{MacOS X} を参照してください。
437 残念なことに我々にはこれらのプログラムを維持していくだけの余力はありません。@c
438 @qq{これからの課題} になっていると考えてください。@c
439 パッチは適用されていますが、バグ レポートはほとんど解決されていません。
442 * midi2ly を呼び出す:: MIDI をインポートする
443 * musicxml2ly を呼び出す:: MusicXML をインポートする
444 * abc2ly を呼び出す:: ABC をインポートする
445 * etf2ly を呼び出す:: Finale をインポートする
451 @subsection @command{midi2ly} を呼び出す
452 @translationof Invoking @command{midi2ly}
456 @command{midi2ly} は Type@tie{}1 MIDI ファイルを
457 LilyPond ソース ファイルに変換します。
459 MIDI (Music Instrument Digital Interface) は電子楽器の標準です:
460 これはケーブル、シリアル プロトコル、それにファイル フォーマットを指定します。@c
461 MIDI ファイル フォーマットは音楽を他のプログラムにエクスポートするための@c
462 デファクトスタンダードなフォーマットです。@c
463 そのため、MIDI ファイルを扱う機能を持つことは、@c
464 独自フォーマットを MIDI に変換できるプログラムのファイルを@c
467 @command{midi2ly} はトラックを @rinternals{Staff} コンテキストに変換し、@c
468 チャネルを @rinternals{Voice} コンテキストに変換します。@c
469 ピッチには相対モードが使用され、演奏時間は必要がある場合にだけ記述されます。
471 デジタル キーボードを使って MIDI ファイルを録音し、@c
472 それを @file{.ly} ファイルに変換することが可能です。@c
473 しかしながら、人間の演奏者のリズムは LilyPond コンバータにかけられる
474 MIDI を作り出せるほど正確ではありません。@c
475 量子化オプション (@option{-s} と @option{-d} オプション) を指定して
476 @command{midi2ly} を呼び出すと、リズムの誤りを訂正しようとしますが、@c
478 このため、人間の演奏で生成された MIDI ファイルを @command{midi2ly} で@c
481 @command{midi2ly} は以下のようにコマンド ラインから呼び出します:
484 midi2ly [@var{option}]@dots{} @var{midi-file}
487 @q{コマンド ライン} とは、OS のコマンド ラインを意味しているということに@c
489 このことについての更なる情報は @ref{他のフォーマットから変換する}
492 @command{midi2ly} には以下のオプションがあります。
495 @item -a, --absolute-pitches
498 @item -d, --duration-quant=@var{DUR}
499 音符の演奏時間を @var{DUR} で量子化します。
501 @item -e, --explicit-durations
507 @item -k, --key=@var{acc}[:@var{minor}]
509 @math{@var{acc} > 0} はシャープの数をセットし、@c
510 @math{@var{acc} < 0} はフラットの数をセットします。@c
511 短調は @code{:1} で指定します。
513 @item -o, --output=@var{file}
516 @item -s, --start-quant=@var{DUR}
517 音符の始まりを @var{DUR} で量子化します。
519 @item -t, --allow-tuplet=@var{DUR}*@var{NUM}/@var{DEN}
520 連符の演奏時間 @var{DUR}*@var{NUM}/@var{DEN} を許可します。
523 Verbose モード (ログ等が詳細) で実行します。
531 @item -x, --text-lyrics
536 アルペジオでの音符のオーバラップは正しく変換されません。@c
537 最初の音符は読み込まれますが、他の音符は無視されます。@c
538 すべての音符を同時に開始させ、同じ演奏にして、@c
539 フレーズ記号かペダル指示記号を追加してください。
542 @node musicxml2ly を呼び出す
543 @subsection @code{musicxml2ly} を呼び出す
544 @translationof Invoking @code{musicxml2ly}
548 @uref{http://@/www.@/musicxml@/.org/,MusicXML} は音楽記譜を表すための
551 @command{musicxml2ly} は Part-wise (時間軸優先ではなくパート優先の) MusicXML
552 から、音符、アーティキュレーション、楽譜構造、歌詞等を抽出し、@c
553 それらを @file{.ly} ファイルに記述します。@c
554 このプログラムはコマンド ラインから以下のように呼び出します:
557 musicxml2ly [@var{option}]@dots{} @var{xml-file}
560 @q{コマンド ライン} とは、OS のコマンド ラインを意味しているということに@c
562 このことについての更なる情報は @ref{他のフォーマットから変換する}
565 ファイル名に @file{-} を指定すると、@c
566 @command{musicxml2ly} はコマンド ラインから入力を受け付けます。
568 @command{musicxml2ly} には以下のオプションがあります。
577 @item -l, --language=LANG
579 例えば、ピッチ名にドイツ語を使用するには 'deutsch' を指定します。
581 @item --loglevel=@var{loglevel}
582 出力の饒舌さを @var{loglevel} にセットします。@c
583 取り得る値は @code{NONE}, @code{ERROR}, @code{WARNING},
584 @code{PROGRESS} (デフォルト), それに @code{DEBUG} です。
587 XML 解析に lxml.etree Python パッケージを使用します。@c
588 これはより少ないメモリと CPU 時間で実行されます。
593 @item -nd, --no-articulation-directions
594 アーティキュレーションや強弱等の指示 (@code{^}, @code{_} あるいは @code{-})
598 連桁情報を変換せず、LilyPond の自動連桁機能を使用します。
600 @item -o, --output=@var{file}
601 出力ファイル名を @var{file} とします。@c
602 @var{file} に @file{-} を指定すると、出力は stdout に表示されます。@c
603 指定が無い場合、出力は @var{xml-file}@file{.ly} となります。
606 ピッチを相対モードに変換します。(デフォルト)
609 Verbose モード (ログ等が詳細) で実行します。
614 @item -z, --compressed
615 入力ファイルが ZIP で圧縮された MusicXML ファイルであることを示します。
620 @subsection @code{abc2ly} を呼び出す
621 @translationof Invoking @code{abc2ly}
623 @warning{このプログラムは現在サポートされていません。@c
624 LilyPond 将来のバージョンからは削除される可能性があります。}
628 ABC は ASCII ベースの非常にシンプルなフォーマットです。@c
629 このファイル形式について ABC のサイトで説明されています:
632 @uref{http://@/www@/.walshaw@/.plus@/.com/@/abc/@/learn@/.html}.
635 @command{abc2ly} は ABC から LilyPond に変換を行います。@c
639 abc2ly [@var{option}]@dots{} @var{abc-file}
642 @command{abc2ly} には以下のオプションがあります。
645 @item -b, --beams=None
651 @item -o, --output=@var{file}
652 出力ファイル名を @var{file} とします。
656 be strict about success
662 LilyPond コードを ABC ソース ファイルに付け加えるための簡単な機能があります。@c
666 %%LY voices \set autoBeaming = ##f
669 キーワード @q{voices} の後に続くテキストが
670 LilyPond 出力ファイルのカレントのボイスに挿入されます。
675 %%LY slyrics more words
678 これは、キーワード @q{slyrics} の後に続くテキストを@c
682 ABC の標準はあくまでも @q{標準} でしかありません。@c
683 機能拡張 (例えば、多声音楽) のために、異なる書式があります。
685 1 つのファイルに複数の旋律を持つものは変換できません。
687 ABC は行の先頭で単語と音符との同期をとりますが、@c
688 @command{abc2ly} は同期をとりません。
690 @command{abc2ly} は ABC の連桁を無視します。
694 @subsection @command{etf2ly} を呼び出す
695 @translationof Invoking @command{etf2ly}
697 @warning{このプログラムはサポートされていません。@c
698 LilyPond 将来のバージョンからは削除される可能性があります。}
700 @cindex Enigma Transport Format
704 @cindex Coda Technology
706 ETF (Enigma Transport Format) は Coda Music Technology の Finale 製品に@c
707 用いられるフォーマットです。@command{etf2ly} は ETF ファイルの一部を
708 使用可能な LilyPond ファイルに変換します。
710 コマンド ラインからは以下のように呼び出します:
713 etf2ly [@var{option}]@dots{} @var{etf-file}
716 @q{コマンド ライン} とは、OS のコマンド ラインを意味しているということに@c
718 このことについての更なる情報は @ref{他のフォーマットから変換する}
721 @command{etf2ly} には以下のオプションがあります。
726 @item -o, --output=@var{FILE}
727 出力先のファイル名を @var{FILE} にします。
733 アーティキュレーションの一覧は未完成です。空の小節は @command{etf2ly} を@c
734 混乱させます。連続する装飾音符は正しく終了しません。
738 @subsection その他のフォーマット
739 @translationof Other formats
741 @cindex External programs, generating LilyPond files (LilyPond ファイルを生成する外部プログラム)
743 LilyPond 自体は他のフォーマットを一切サポートしませんが、@c
744 外部ツールで LilyPond ファイルを生成することができます。@c
745 それらのツールは @rweb{より簡単な編集手段} でリストアップされています。
748 @node LilyPond 出力を他のプログラムで使用する
749 @section LilyPond 出力を他のプログラムで使用する
750 @translationof LilyPond output in other programs
752 このセクションでは、@command{lilypond-book} を用いた自動手法ではない、@c
757 * OpenOffice と LibreOffice::
764 @translationof LuaTex
769 @code{lilypond-book} でも LilyPond 出力を組み込むことができますが、
771 @uref{https://github.com/jperon/lyluatex/blob/master/README.en.md,lyluatex}
775 @node OpenOffice と LibreOffice
776 @subsection OpenOffice と LibreOffice
777 @translationof OpenOffice and LibreOffice
779 @cindex OpenOffice.org
780 @cindex LibreOffice.org
783 @uref{http://@/ooolilypond@/.sourceforge@/.net@/,OOoLilyPond} を用いて
784 LilyPond 出力を OpenOffice.org と LibreOffice に付け加えることができます。@c
785 これは OpenOffice.org のドキュメント内で LilyPond のファイルを画像に変換する
786 OpenOffice.org の拡張機能です。現在は開発されていませんが、バージョン 4
792 @translationof Other programs
794 @file{PNG}, @file{EPS}, @file{PDF} を扱うことができる他のプログラムでは、@c
795 @code{lilypond-book} ではなく、@code{lilypond} を使用します。@c
796 LilyPond 出力ファイルを 1 つずつ作成し挿入する必要があります。
797 他のソースからファイルを挿入する方法について、それぞれのプログラムの@c
800 LilyPond 楽譜の周りの空白を減らすには、以下のオプションを使用します:
808 bookTitleMarkup = ##f
809 scoreTitleMarkup = ##f
812 @var{ @dots{} music @dots{} }
816 @file{EPS} ファイルを生成するには:
819 lilypond -dbackend=eps -dno-gs-load-fonts -dinclude-eps-fonts myfile.ly
823 @file{PNG} ファイルを生成するには:
826 lilypond -dbackend=eps -dno-gs-load-fonts -dinclude-eps-fonts --png myfile.ly
830 透過 @file{PNG} ファイルを生成するには:
833 lilypond -dbackend=eps -dno-gs-load-fonts -dinclude-eps-fonts -dpixmap-format=pngalpha --png myfile.ly
836 @cindex fragments, music (楽曲の断片)
837 @cindex quoting, music fragments (楽曲の断片を引用する)
838 @cindex music fragments, quoting (楽曲の断片を引用する)
840 大きなスコアから多くの断片を引用したい場合、クリップ機能を用いることが@c
841 できます。@ruser{音楽の断片を抽出する} を参照してください。
845 @section 独立した @code{include}
846 @translationof Independent @code{include}s
848 出力にある効果を生み出すために、LilyPond に @code{\include} することのできる@c
849 ファイルを作っているユーザがいます。以下にあるものは LilyPond に@c
850 付属しているものです。@ruser{入力ファイルに取り組む} も参照してください。
857 @node MIDI アーティキュレーション
858 @subsection MIDI アーティキュレーション
859 @translationof MIDI articulation
862 @cindex Articulate project (Articulate プロジェクト)
864 @uref{http://www.nicta.com.au/articulate,Articulate} プロジェクトは
865 LilyPond の MIDI 出力を改善しようとするものです。これは (スラーの中に無い)
866 音符の長さを、アーティキュレーションに合わせて調整することによって@c
867 実現されています。例えば、@q{スタッカート}は音長を半分にし、@q{テヌート}は@c
868 音符いっぱいの音長にします。@ruser{Enhancing MIDI output} を参照してください。